いつもどおりの時間に校門をくぐり、昇降口に向かう。
なんとなく後ろを振り返ると、圭斗はクラスの男子とじゃれていた。
その光景をみて、またなんとなく、とくに意味のない小さなため息を吐いてみる。
昇降口には、1年部の生活指導担当の先生が立っていた。
どうやら…というより確実に服装検査をしている様子。
げっ。抜き打ちだし。
今さら隠したって無駄なのはわかっているので、堂々と通過しようとした。
「えーのーもーと。」
声のトーン低めで棒読み、明らかにキレている感MAXな感じの先生がコッチをにらんでいる。
「いつになったらその服装直すんやっ!?」
「まぁ…考えときまーす。」
そう言って軽々しく先生をスルーした。
あたし以外にも同じよーなカッコした人いんのにね。
服装検査なんかダルいだけだよ。