「帰ろっか?」
「うん。」
そう言われ、4人とは別の方向を歩いていった。
しばらく続いた沈黙。
でも不思議と気まずさとか感じなかった。
自分の2歩ぐらい前を歩く彼の背中を見てたら
胸がきゅーんって締め付けられた感覚になる。
「ねっ悠亮ってどこに住んでんの?」
「あー…アイツらと同じ方向なんだけど…。」
「えっ!?戻らないとっ」
「いや、いいよ。遅くなったから送る。」
「…ありがと。」
今日ちゃんと知り合ったばっかだよ?
なんでこんなに
ドキドキしてるんだろ。
これを【恋】っていうのかな?
「陽菜、時間大丈夫?」
別に【恋】が始めてなわけじゃない。
今までいやって言うほど恋をして同じ数だけ失恋した。
「…うん。まだ平気だよ。」
でもね。
こんな気持ちは今まで感じたことなかった。