さっきの笑い声が嘘のような低い声があたしを引き止めた。


「どしたの?」


「お前にさー…頼みあんだよ。」


「へっ?」


【頼み?…変な事頼んでくるんじゃないよね?】


「…なに。」


内心ドキドキしながら、あたしは尋ねた。


「サッカー部の部マネしねぇ?」


【部マネ…?マネージャー??】


「なんであたし?!」


「いやぁー先輩にさ、可愛いコ誘えってゆわれて…」


【かっ、可愛い!?…それって…】


「で、陽菜しか仲いい奴いないから、お前。」


その言葉を聞いて、内心期待した自分が恥ずかしかった。圭斗がそんな事思うはずないのに。



「そっ…そんなの、あたしなんか可愛くないし。
…あ、そだ。奈摘は?…奈摘でいいじゃん。」