「まさか。」


圭斗は笑ってた。
何がおかしいのか分かんなかったけど、圭斗はずっと笑ってた。


「何がおかしいの。」


「お前、ウケる。」


座ったまま膝に顔を埋めて『クスクス』と笑う。


「なーにーがーっ!!」


「バカなとこ。」

【はっ?意味不明。】

「馬鹿にしてんのっ!?」


「バカじゃん。」


「もう戻るっ!!!」


あたしは返す言葉が見つからなくて、教室に戻ろうとした。


「待てよ。」