「有り得ないって思った?」



あたしの心を見透かされたみたいでドキッとする。




「…クリスマスになんでわざわざこんな田舎に?って思うよな。」



「ゴメン…。」



「いーよ。心配すんな。すぐ帰るから。




…陽菜に逢わせたい人がいんだよ。」




逢わせたい…人?




「誰…?」



「ついて来て。」



悠亮はスタスタと先に行っちゃうから、



あたしも置いてかれないようについて行った。




しばらく歩いて着いたのは…墓場。


そして…一つのお墓の前で立ち止まった。



「吉澤…家…?」



墓石に刻まれた馴染みのある名前。

吉澤は、悠亮の名字だった。


…誰のお墓なんだろう??



「陽菜、俺の親父だ。」



悠亮のお父さん…?!