「さ。
じゃあ行こうか!」







私がコーヒーを飲み干すのを確認すると同時に、

主任は、さわやかな顔をして、

いつの間に片付けたのか、バッグを小脇に抱えて立ち上がり、



“立て。”
と、言わんばかりの視線を私に落とした。






私は、何か挑戦状を目の前に叩きつけられたような気分で、

一度主任を睨むように見て視線をずらし、
ふっ。っと鼻息を横に吐き捨て、立ち上がった。





それを。
主任は、逆に、
まるで、望んだ応えを見たかのように満足そうに受けとめ、






「ふっ。」





っと、薄っぺらい唇を横に広げた後、






「ごちそうさまぁ!」




と、
店員に向かって声を掛け、歩きだした…。