教室・


「九条さん」


恭司が綾芽のそばに来た


「あっ一人で校内まわったの?」
「どうして?」


問いかけた


「君がよかったんだ、なのに?」


図々しい


「ねぇ許してやるから、綾芽ちゃんって呼んでいい?」


またまた図々しい


「そんな初対面なのに」
「さっき結構傷ついたんだけどな」


綾芽の耳元に問いかけた


(やだ)
「勝手にしたら」
「じゃあそう呼ぶね」


恭司はその場から去った。

綾芽はさっきの望との会話で少々のぼせていた。あんなことを言われたのははじめてだったからだ。いつのまにか隣には京香がいた。しかし綾芽はまったく気付いていない