叶多は優の瞳に吸い込まれそうな予感がした。優はただ黙って、叶多を見つめる。


「明日、学校休みなんでしょ?週末だから」

「まあ、そうだけど」


ボソッと言った。


「よかったらさあ、私と…」



「うん?」

「よかったらさあ、私とデートしない?」


叶多は目を丸くした。


「ダメだよ?僕らは教師と生徒なんだから」


断固お断り。


「わかった、素直に今回はあきらめるわ」


叶多は微笑んで


「君はとてもカワイラシイんだし。デートできる彼氏ぐらいいるんじゃ」



「いないわよ。バーカー」

バーカーって


「私が好きなのは、先生だけだもん」

「え!」

「宣言しとくよ!」


宣言ってと叶多は思った。そして優は立ち上がりその場から立ち去った。