――――12月24日、クリスマスイブ。


「何で俺ら学校来てんだろーな。」


そう、学校はクリスマスイブである今日が終業式。


ホームルーム中、隣の席の竜がめんどくせぇなって呟いている。


今日は待ちに待ったクリスマスパーティー。


帰ったら俺はユメとケーキ作って、夕方になったらみんなで病院に行くんだ。


ぶっちゃけ早く帰りたくて仕方ない。


「クオは今日なんかすんの?」


竜に聞かれる。


担任が話してようとお構いなしだ。


「クリスマスパーティーすんだ。」


俺は笑顔で答えた。


ナミはあの日から何度か吐血してて、俺の目から見てももう長くないのが分かるけど……。


そのたびにクリスマスパーティーすんだろ?って言って髪を撫でてくれた。


ヴ――ヴ――………。


マナーモードにしていた携帯がズボンのポケットで震えた。


《新着メール1件》


誰からだろ……?


まぁ、俺にメールしてくる人なんてほんの数人だけど。


担任にばれないようにしながらメールを確認した。



 from:ルキ
 sub:無題
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 ナミの体調が急変したって

 病院から連絡が入った。

 今回はまじでヤバいらしい。

 今すぐ病院に向かえ。