『そいつは腕を軸に光速回転するからな、あんまり顔を近付けない方が良いぞ。
直接触れなくても、風圧や覇気だけで顔面が大根おろしになるぞ』


………大根おろしって何だ?

まぁ、それはともかく。

これで遂にアグザスの居場所まで行ける。

『ああ。
邪魔が入らなければ、な』


ゴゴゴゴゴゴゥ…


突然の地鳴り!
しかし、この不自然な感じは…

「誰かが地震を起こしている!
アグザスの仕業か!?」

「みんな、あれ見て!」

蜂姫が指差す先…
そこに誰かが立っていた。

しかしアグザスでは無い。

と言うより、あれは…


『…女?
エルダ、究死配者か?』

「いや、究死配者は三人。
それは間違いない。
あの女が誰なのか、俺にも分からな…!?」


ビュフッ!


『なっ!?』

いきなり女の姿が消えたかと思うと、次の瞬間俺の目の前に立っていた!

長い黒髪
蒼白の肌
紅蓮の瞳
氷の表情
そして身体は…

『紫のレオタード…
このタイミングで出て来ると言うことは、アグザスの懐刀か!?』