でも下を向いた私の視界に、今度入って来たのは


完全にデザート皿の上で、すっかり溶けたソルベ……。


すっかり溶ける程の時間

私…泣いてたの!?



一気に顔のほてりが引いた。
慌てて顔を上げて、茅流さんのデザート皿を見ると



やっぱり溶けてスープみたいになっている元ソルベ…。



「こめんなさぃ!
茅流さん…。
食事中に……デザート台無しにしてしまったわ!」



慌てて私がそう言うと、それまで心配そうにしていた茅流さんが、きょとんとして今度はびっくりした顔してる。

そして、あの悩殺笑顔で笑った。



「ぷっ!
あははっ… …
あっと、ごめん。
えっと、良かったよ。
その…元気になって。」



「えっ…
あっ!ごめんなさぃ…。」



私は、いきなり笑う茅流さんに動揺してまた謝った。



よく落ち着いて考えてみれば、そうよね。



私が突然泣いてこんな時間を使ってしまって、泣き止むのを待ってて貰ったのに第一声がデザートだもの。



また恥ずかしくなって思わず、また俯くしか出来なかった。