口にいれると優しい甘味…

懐かしい味が広がっていく。



「青野…さん…?」



茅流さんが、びっくりした顔をして私を見てる。



何でそんな顔して見ているのかしら?



茅流さんの腕が伸びてきて

茅流さんの手が


温い指が


私の頬に触れた。



ビクッ



茅流さんの指が私の頬に触れた瞬間、驚いて思わずビクッとしてしまったけど

もっと驚いた事に、茅流さんの指に一滴…。



私の涙…



私、涙でてたの。



相変らず心配そうに茅流さんが、私を見てる。



何も言わずに
何も聞かずに
黙って私を見てる…。



茅流さんのなんだか

優しい瞳


『大丈夫だよ』


って言われてるみたいで

見守られている様なそんな気になって


勝手にポトポト涙が込み上げてきた。