「良かったらご試着されてみますか?」
声のした方を向くと、キレーな店員のおねーさん。
さすが…と言うと変だけど、カワイイお店の服を着こなしてる。
ほんわか笑うおねーさんに、良く似合ってる。
でも…ちゃんとに分ってる。
私には、似合わないわ。
「いぇ…。」
私は、目をそらして断った。
「こちらなんか、いかがですか?
お客様の白い肌色に、栄えると思いますよ。」
私が断ると、おねーさんは近くにあった濃いブルーの五分袖のワンピースを手にとって私に見せた。
胸元と裾に青いビーズとレースの装飾が施された、あまり華やか過ぎないけど品の良いワンピ。
私は思わず
「試着しても良いですか?」
聞いていた。
試着室に入って、着てみる。
鏡に映った自分を見て、
少し驚く。
自分で言うのもどうかと思うけど、似合ってる…と思った。