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キキッー…


俺の家からそう遠くない。

車が思ったより空いてたから、30分で着いた。

車を狭い駐車場に(駐車場なのか?)停めた。



「ココ…。」



真瑠はちょっと驚いている。


俺が来た場所



「この公園…。」



真瑠はびっくりしたまま、シートに背中がピッタリくっついたまま。



俺と真瑠がよく遊んだ公園。

思い出が沢山詰ってるこの公園。


日本に帰って来たら、真瑠と来たいって思っていたんだ。

先に真瑠に思い出して貰う事で、頭が一杯で


まだ来て無かった。


ホントは思い出して貰ってからが良かったんだけど…。


他に行く所が思い付かなかったから。



「下りよっか?」



そう言って車から降りる。



ヒュウ…


っと寒い冬の風に思わず肩が竦む。



公園の入口に自動販売機を見つけた。



「青野さん何飲む?」


「えっと、ミルクティー…。」



ガラン


ミルクティーとコーヒーを買って真瑠に渡す。



「温かい…。」



そう言って微笑む真瑠。


やっと笑った。


俺も自然と笑顔になる。