ダイニングテーブルに並んだクロワッサンとエッグサラダ。
「座って。
あ、紅茶はレモンでいい?」
顔を洗うのに洗面台を借りてリビングに入ると、ティーポットを持った茅流さんがカップにホットティーを注いでいる所だった。
私が座ると目の前にレモンの浮いた紅茶を置いてくれた。
「頂きます。」
カップを手にとって口に近付けると紅茶のいい香り。
家にあるティーバックの紅茶とは、偉い違いの茶葉の紅茶なんだと思った。
「美味しい。」
私がそう言うと、茅流さんはクロワッサンとエッグサラダを淡いグリーンのプレートに取り分けてくれて目の前に置いてくれた。
「こんなんしか無いけど、どうぞ。」
「いえ、ありがとうございます。」
2人向い合って朝食を取る。
すっかり明るくなった窓の外の光が差し込む部屋で。
穏やかな時間がながれてく。
パリバリの軽い口辺りのクロワッサンと茅流さん手作りのエッグサラダ…
なんか凄く贅沢な時間の中に居るんだと思えてきた。