少し冷たく感じる茅流さんの手。
私がポッポしてるからだろうけど
凄く気持ちが良い。
頭痛まで和らいでくる。
「あ、ちょっと待ってて。」
茅流さんは突然何か思い出した様にそう言って、立ち上がって部屋から出て行った。
自分の頬に手の甲を当ててみると、やっぱり顔だけ熱い私…。
そもそもが
一体何がどうなって
私はココに居るんだろう…?
考えてみるけど
居酒屋で、大して飲めもしないお酒をグイッと飲んだ所までしか覚えてないよ。
う~ん…
何度思い返しても同じ
やっぱり覚えてないわ…。
トントンッ
その時軽くドアをノックする音…。
「はい?」
私の声を確認した様に、間を開けてドアが開いて茅流さんが入って来た。
「ミネラルウォーターしか無かった。
とりあえず、のんどきな。
常温の方が良いでしょ?」
そう言って常温のペットボトルを私に渡した。
きっと冷蔵庫で冷えた水じゃ、頭に響くって配慮してくれたんだろうな。
よく気のつく人だな。