私の両手を男子は片手で掴んで壁に押し付けた。
振りほどこうとしても、私の力じゃ男子の片手の力にも及ばず
男子は体を私に押し付けて密着させて、私の動きを制御した。
そしてもう片方の手で、私の髪や頬をなぞる。
余りの気持ち悪さに、涙ぐむ私をみて男子は笑ってる。
だんだんと記憶の回路が巡って来て、思い出した。
この人、相田さんに今日告ったって言ってた先輩だ…。
目の前にいる男子を睨みながら見る。
確かにイケメンなのかもしれない。
中学生にしては、背も高くて大人びてて整った顔してる。
ホリがちょっと深いせいかな。
モテるのもわかる…
でも
だからってこんな事して良い訳ない…。
相田さんの為にこんな事してる訳?
尚更意味がわからないよ。