伊原君と個展に行った日から、3日がたった。
あれからあの子の私を見る目が、前よりキツい気がする。
そりゃあそうだよね。
相田さんの目の前で、伊原君に誘われちゃったんだもんな…。
でも、今の所何も言って来たりされて無いし…。
「愛果~!
帰ろ~!!
てゆうか、先輩に呼び出しされたんだって?」
教室に響く相田さんの親友の橘 友来(タチバナ ユラ)がバタバタと教室に入って来た。
確か伊原君と同じクラスの子。
相田さんと同じオーラのあるギャル。
どうも相田さんは、今日の昼休みに3年の先輩に呼び出されて、告白されたらしい。
サッカー部の先輩…。
私はよく見た事無いけど、イケメンだって友里が言ってた。
「別に…大した事ないしぃ。」
相田さんが、私を横目で睨みながら橘さんに返事をする。
すぐに目をそらして、相田さんと橘さんは教室を出て行った。