『・・・落ち着いて聞いてね。あなたは子供が出来にくい体なの。自分の力で自然に赤ちゃんを作るための卵を出してあげることが出来ないの。』

突然言われた言葉は、あたしの心をかき乱す。

聞きたいことは沢山あるのに頭の中ではぐるぐる回ってるのに口から出て行かない。


ただ・・・生理がいつまでも終わらなかったから病院に行っただけなのに・・・

言いにくそうに話し出した婦人科の女医の言葉はそれ以降も続いていたけどあたしの耳にはもうなにも聞こえなかった。

「うっ・・・・っ・・・」

車に戻った瞬間、こらえていた涙があふれ出る。


"どこまで・・・あたしの存在は否定されるんだろう・・・"