泣けへんかった。

現実やって思うこと、出来んやん。



何で俺を置いていくねん。




陸、ごめんね。
ごめんね、ごめんね。




それが俺へのメッセージや。


ごめんねとかいらんねん。


何でこうなる前に気付いてやれへんかったんやろう。


俺、男の子やのに。




「強い男の子になるんだよ、陸。」




関西に馴染めんかったオカンが、いつも言うてたわ。


綺麗な日本語で、強くなりなさい、と。




ヤンチャやった俺。

何でも一番が好きやった俺。



そんなん全部、あの日消えてん。




「大陸のように、大きな男の子になりなさい。」




陸――

それが俺の名前や。