「お前は、誰にも、渡さない・・・」

 そして、遼は、あたしの唇に自分の唇を重ねた。

「んんっ!」


りょ・・・お・・・(>_<)


 遼は、あたしを見つめると、またキスをしてきた。

「イヤッ、遼!」

 キスする場所を変えてきた。

「欄、俺と来れば、昔のシガラミと、縁が切れるんだぞ」

「ヤ・・・ダッ!やめてっ!」

「俺の者だって印つけてやる・・・」

 遼は、あたしの首や肩にたくさんキスマークをつけた。

「やめて・・・んっ!遼!」

 遼が、やっとあたしから離れた。

「これから、孔明師範が、ある人物と会う。その時に攻撃を仕掛ける」


どういう事?


まさか・・・。


「孔明師範を・・・殺る、つもりなの?本気で、そんなこと、思ってるの?・・・相手は、孔明師範なのよ?」

 あたしは、脱力感を感じながら話した。

「1人ずつならムリでも、2人でやれば出来るさ」

「無理よ!孔明師範にかなうわけがない!それに、人殺しなんてしないわよ、私は」

「欄!このまま孔明師範に、利用されるつもりか」

「利用されるつもりなんてない!」

「孔明師範が、いる限り、お前の前に必ず立ちふさがるんだぞ。お前を、食い物にするんだぞ」

「遼!言わないでっ!」

「ヤなんだよ。欄が、孔明師範に抱かれるのが!たまんねぇんだよ!俺だって譲りたねぇもんはあるんだよ」

 遼は、絞り出すように話した。

「私は、誰の者でもない。孔明師範でも、遼でも、誰の者にもならない。私が、望んでることは、私の事はほっといて!中国に帰って二度とあたしの前に現れないで」

「・・・ムリだよ」

「え?」

「欄、孔明師範が、のんびり日本にいたと思うか?」


どういう・・・。


「孔明師範は、日本の警察にも手を伸ばしてるんだよ」


まさかっ・・・!


「なんでっ?」

「お前だよ」

「・・・・・・」

「何でもやるぜ、あの人は」

「・・・誰と、ツルンデルの?」

「それを今から見せるために連れて来たんじゃないか。行くだろ?」

 あたしは、遼を見た。