「何、いきなり…」




回想・




「いいの…あなたは彩ちゃんのそばにいてあげて、これ以上。彼女に悲しい思いをさせないで、彼女にはあなただけなの…。あなたじゃなきゃダメなのよ。だから、これで、最後…さようなら。」




回想・





「俺、すっげえバカだよなあ、っていうか鈍感?お前への気持ちに気付いてやれなくて、由花子もそうだよ。それに…俺の本当の気持ち、この気持ちの場合、心のどこかで鈍感な俺でさえも気付いていたかもしれない…ずっと気付かないふりしていた、本当はきっと気付きたかったんだと思う。 だって、俺らは兄妹だから。」

「タクニィ?」




彩は拓也に声をかけた




「ずっと好きだった。あの時、押し倒したことも。あえて、あんなことをしてお前に嫌われてしまいたいと思ったんだ。」

「嫌いになんてなれないよ。私、どーしようもなく、タクニィが好きだもん」





「彩…」




拓也は彩にキスをした