「そのことを言えば…悲しむ人が出るかもしれない…」
それに…松原君が離れていきそうで怖い…
「絶対に…言わないで」
「分かった…」
山本君はそう言うとハンカチをとりだした。
「どうして…ハンカチ?」
「涙でてるよ…ふかなくちゃ…」
そっと私の頬にハンカチをあてた。
せっけんの香りがした。
「涙…気付かなかった…」
「何があるのかは聞かないけど…桐原さんを知ってるんだね」
そう言うと立ち上がった。
「君が気になるって言ったのは嘘でもないから」
そう言って、屋上を出ていった。
猫みたいな、不思議なかんじ…山本君って。
でも、私の頭の中は松原君でいっぱいだった。
松原君と話がしたかった。
今すぐにでも沙織さんのことを話してあげたい。
でも、私には香奈も大切だから。
松原君…今どこにいるの?
気付けば、あと三分で昼休みが終わる。
私は急いで屋上をあとにした。
走っている途中で予鈴が鳴った。
それに…松原君が離れていきそうで怖い…
「絶対に…言わないで」
「分かった…」
山本君はそう言うとハンカチをとりだした。
「どうして…ハンカチ?」
「涙でてるよ…ふかなくちゃ…」
そっと私の頬にハンカチをあてた。
せっけんの香りがした。
「涙…気付かなかった…」
「何があるのかは聞かないけど…桐原さんを知ってるんだね」
そう言うと立ち上がった。
「君が気になるって言ったのは嘘でもないから」
そう言って、屋上を出ていった。
猫みたいな、不思議なかんじ…山本君って。
でも、私の頭の中は松原君でいっぱいだった。
松原君と話がしたかった。
今すぐにでも沙織さんのことを話してあげたい。
でも、私には香奈も大切だから。
松原君…今どこにいるの?
気付けば、あと三分で昼休みが終わる。
私は急いで屋上をあとにした。
走っている途中で予鈴が鳴った。