「今日は早かったんやな!!」
『てかさ〜聞きたい事あるんやけど…。茜が男と手繋いで歩いてるの見たって奴がおるんやけど?』
なんて…直球で聞いたものの、もし…ここで「そんな事してない」って言われたら
俺は、茜の事を信じれるんだろうか…?
だけど、茜は予想外の言葉を発する。
「なぁ〜んや、もうバレちゃったんや!!」
気まずそうな顔をする訳でもない
反省の色を見せる訳でもない
あっけらかんと言う茜に、開いた口が塞がらない。
『いつから?相手、誰?』
「1年以上前から♪相手?光君の知らない人たち!!」
たち!?って事は…やっぱり1人じゃないんやな。
『呆れて何も言う気にならん。お前…最低やな』
自分だって、人のこと言える立場?って感じやけど…。
「それが、奥さんに言う言葉?」
『お前が嫁とか恥ずかしいわ。否定したり隠したりしねえのかよ?一回二回じゃねえだろ?まじで無理。』
「嘘つきたくないねんもん♪」
頼むからさー…これ以上、俺を呆れさせるなよ。
でも、まだ…若いから仕方ないのかな?
いや…こんな奴と一緒にしたら、世間の若者に失礼やな。
初めて会った時は、こんな事したり言ったりする子に見えへんかったのに…
人は見かけによらんって本間やわ。
やけど…本人の口から直接聞いても
呆れはしたけど、腹が立たない。
むしろ… "どうぞ、ご勝手に" くらいにしか思わないのは
茜の事を何とも思ってないからだろうか…?
.