貴史と電話をしてから
《数日後》
バイトが終わり、貴史との待ち合わせ場所に向かう。
この数日、空とほとんど顔を合わせていない。
空も、話かけて来ないし…部屋にも来ない。
心の何処かに、空を遠ざけてる自分がいた…
(これでいい。これでいいんや…)
「光〜!!」
遠くで、手を振る貴史が見えた
走って駆け寄ると、上から下まで見定める様に
俺を見る貴史…
『ジロジロ見んなよ。』
「光……かっこいい…」
『男に言われても嬉しくねえし』
「気合い入れすぎ!そんなに彼女欲しいんか?(笑)ちゃんと可愛い子呼んだから、上手く行ったら何か奢れよ!!」
人目も気にせず、でかい声で
ベラベラ喋る貴史を見て…帰りたくなった。
ネオンと、大勢の人で賑わう
━夜の繁華街━
くだらない話をしながら、人混みをすり抜け
目的地に向かう。
.