━翌朝━
何食わぬ顔でリビングに行き
何食わぬ顔で朝ご飯を食べて
何食わぬ顔で家を出た。
空に会いに行く為に…
昨日の今日だから、さすがにワクワクとかはない。
携帯の電源を切ったまま、ばあちゃんに何の連絡もしやんと向かう。
数時間後には空に会える…
会ったら何から言おうか?
そんな事を考えてる内に、電車は俺を目的地に向け、刻一刻と近付けて行った。
『久しぶりやから…緊張する…』
"待ってろ" なんて、デカい口を叩いたものの…
ばあちゃん家が見えて来たら、やっぱり緊張する…。
『ふぅー…』
深呼吸をして、常に鍵が開いている…玄関のドアをスライドさせた。
『いる〜?』
「はぁーい!?」
奥から、ばあちゃんの声が聞こえて来て
それと同時に居間のドアが開(ひら)かれ、ばあちゃんが顔を出した。
「え……」
予想通りの反応。
目わ丸くして、上から下まで俺を見る…
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