「光…」
空の息が俺の指に当たり
それだけなのに、有り得ないくらいドキドキする…
「指輪…大事にしてね。」
『うん。』
「ネックレスも大事にしてね…」
『当たり前。』
「それから、こんな姉ちゃんでゴメンね…」
"こんな姉ちゃん" の意味が分からない
それを言うなら "こんな弟でゴメン" や…
『どう言う事?』
「……………。」
次に空の口から出る言葉を
聞きたいのに、聞きたくない…。
「この間…海行った日の夜…ほんまは、起きてた…。」
『えっ…』
それって…まさか…
「だから、光が何したかも知ってるよ…?」
自分でも、体中の血の気が引いてくのが
手に取る様に分かる…。
てか、このタイミングで…その話をするなんて…
『ごめん…』
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