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窓から薄明かりが差しており、明衣は少しだけ目を細めて、ドア付近にある電気のスイッチをパチンと押した。

蛍光灯が独特の高い音を立てながら、薄暗かった部屋に明かりを灯し、狭く散らかった部室がクリアになる。


「………何だ、来てたんですか」


明衣はそう言いながら、苦笑した。

ソファーには、だらりと魂が抜けた人形のように、その長い手足を投げ出して寝そべる本郷の姿が有った。


「……あ、明衣ちゃん…」


本郷は力なく、呻くようにそう言って、起き上がる気力が無いのか、視線だけを明衣に向けた。

明衣は控えめに空いている場所に腰掛けて、うだっている本郷に話し掛けた。


「依頼が無くて暇なのは判りますけど。アンタ進路学習とかしなくて良いんですか?」

「昨日推薦会議の練習したもーん」

「…………」


本郷はゆっくりと起き上がる。


長時間寝転がっていたのか、髪はすっかりボサボサだ。