『はが…ぁぎぃ…んご…』



男は聞き取れない言葉を発し口から唾液を撒き散らした



その様子が、さっきの鈍い音が顎の砕けた音だと教えてくれる



風哉は気にする事なくのたうちまわる男の腹を思い切り踏み付けた



口から撒き散らす唾液が透明から赤く変わっていった



見ている紅の誰もが"殺す気だ"と思っていた



そんな時だった



真っ赤な特攻服を見にまとい絢香が立ち上がったのだ



『…絢香さん!』



風哉が絢香に気付いた



『風哉くん…やめて。』



『え…でも…』



『大丈夫だから。』



絢香はニコッと微笑んだ




………