『いいよ。抜けても!』



雫はアッサリと言った

まるで子供が飽きたオモチャを投げ捨てるように




『その変わり一つ条件がある』




雫は玲子に言った


そして夜に雫達のたまり場になっているアパートに来るように言い帰らせた



『良いんですか?そんな簡単に…』



仲間が雫に言った



『良くねえよ。裏切りにはペナルティーが付き物だろ』



そう言って雫は高らかに笑い声を上げた



この頃、誰一人として雫が通う北中で雫に逆らう者はいなかった




………