「でも、これは事実なんだ。

 君は猫で、記憶を消されていた。

 それと、もう一つ。

 まだ君に言ってない事があるんだ」


彼はそう言って、ニヤリと笑う。

私は話についていくのが精一杯で、ただ
不安げな目で彼を見つめた。


「ここに来れば”動物と話ができるよう
 になる”ってあのウワサ。

 あれを最初に流したのも、僕だよ」