猫・・猫・・? 

目をきつくつぶって、左の指先を額に
当て、懸命に思い出そうとしている
うちに、

私は昔、とても猫たちに好かれていた
ような気がしてきた。

白猫、黒猫、三毛猫、ペルシャ猫、
シャム猫・・いろいろな猫が、幼女で
ある私の周りをニャーニャーと取り
巻いている映像が脳裏に浮かび上がる。

(え・・??)

(こんなこと、これまでにあったっけ
 ・・?)

まぶたの裏の、その幻のような映像は、
私の疑いにも関わらず、時間が経つと
ともに薄れるのではなくて、逆にます
ます確かなもののように思えてくる。



・・そうだ、私は子供の頃、猫たちに
異常に好かれていた!!