最後にもうひと撫でしたかったけど・・

ちゃんとお別れできなかったのがとても
残念だったが、あの猫のおかげで、課題
の詩に何を書くかは決まったようだ。

詩のお題は「動物への愛」ということで、
今まで「動物全般への愛」について懸命
に考えていた私だが、

この際、「猫への愛」でもいいんだろう。

何だかカメラの「ピント」があったよう
な、これでいけそうだ! という感覚を
覚え、

気楽な気分になって、私はすっかり暗く
なった公園を出て、家へと帰っていった。