「もう着くからね」

そう言って

住宅地の坂を上がっていった

車庫に車を

入れて3人で車から出た

「へぇ~結構キレイだね~」


「出来立ての社宅なのよ」


玄関を開けた

「お父さ~ん みえたわよ~」

すると姉が出てきた


「お父さん 

自転車で出て行ったよ

すぐ帰るって言ってたけど

渚~おかえり こんにちは」


「ただいま 姉ちゃん」


『こんにちは はじめまして!』


「まあ~そうなの?

とにかく上がって!」


『お邪魔します』



母さんは薫ちゃんとアタシを

広いリビングの

ソファーに座らせた


「結構 広そうだね~

アタシの部屋ってあるの?」


「渚の部屋?

今は物置にしてるけど~」


「物置?!」


「うん こっち来るなら

部屋空けようって

話になっててね」


「渚~ちょっと来て!」


薫ちゃんのほうを

ニコッと微笑んで


行っておいでと言った