数分経って 真山薫が

頭から湯気を出しながら

風呂から出てきた

下で遭遇した時とは違い

無精ヒゲは無く

顔立ちも悪くない

結構なイケメン

さっき浴室前に置いた

父さんの

トレーナとジャージのズボン

ピチピチで少し小さい


「着替え小さかったな」


アタシが

マジマジと顔を見てたので

真山薫は照れ笑いしながら


『食べさせてもらった上に

風呂と着替えまで 

ありがとう』


アタシは

食器棚からコップを出すと

冷たい紅茶を注ぎ

真山薫の前に置いた


「ねぇ~

これからどうすんの?」


そう声をかけると


『ん~明日 

職安覗いてみようと思う』


その言葉でアタシは笑い出した


「って...

明日は土曜日だから

職安とか休みじゃん?」


真山薫はガクリと肩を落とし


『あ~そうだった...』


肩を落としてる真山薫に


「まぁ~今日は

ゆっくり寝なよ!布団は

ココに敷いていいから」


驚いた顔で真山薫は


『いいのか?

泊まっても・・・』


アタシは微笑みながら

「だって 躾いいから 

噛み付かないんだよね」


そう言ってアタシは

風呂へ向かった