【ピンポ~ン】

桜子さんが来るにしては早い

覗き窓から見ると

雛子が立ってのでドアを開けた


「どうしたの?」


「田舎からイチゴ送って来たから

お母さんが渚にって」


「そうなんだ~ありがと

雛子あがってって」


椅子に雛子を座らせて

紅茶を用意しながら

アタシは話し始めた


「薫ちゃん居ないみたいだね

やっぱ親ダメだった?」


「ううん OKしてくれたよ

薫ちゃんは公園で

人と話してるよ」


「そっか~

OKしてくれたんだ~」


「うん 同棲のこともね」


「え~同棲してることも

親に話したの?」


「ホントは付き合いだけ話す

つもりだったんだけど

アタシと薫ちゃんって

歳離れてるから

どこで出会ったの?って

聞かれてね

結局 薫ちゃんが

正直に話したんだ」


「え~いいな~

親公認じゃん!」


「まぁ いくつかは

約束させられたけどね」