とっさに掴まれていない右手を俺の胸に当てたみーちゃん。



だけどそんなの許さない俺だから、



「みーちゃん。」


「ぇ……ちょっ………」



みーちゃんの両手を俺の腰に回させた。


回させたというか、無理やり俺が回した。


俺の胸に抱きつくような体勢で、戸惑うみーちゃんなんかお構いなしに俺は、ギュッと抱きしめた。



抱きしめたみーちゃんは、桜のようなほのかに安らぐような香りがした。



それにドキッとした。



「角クン…私…。。」


「言ったじゃん…ほっとけないって。」


「え…。」



みーちゃんの頭に手を添え、サラサラの髪を撫でる。



「今のみーちゃん、ほっとけない。
…これからも、もっとほっとけない。ムリに強がってるみーちゃんなんか、俺見たくないし。」



俺がそう言うとみーちゃんは何も言わずただ、俺の胸に顔を押し付けた。



これがみーちゃんの本音でしょ…?