―――――ガラッ!!



保健室の戸を開け、真っ直ぐあの人の元へと歩みを進める。



そんな俺をびっくりした表情で見るその人。


その人の前で立ち止まる。



「みーちゃん。」



優しく撫でるように、名前を呼んだ。



「何してるの…?もう下校する時間よ。早く帰りなさい…。。」



なのに、そう言って後ろを向いてしまうみーちゃん。


そんな顔して、強がんなよ…。


無理して、らしくないことすんなよ…。



――――ガシッ。。ギュッ。。



「帰らないよ。」


「す、角クン…!」



俺は、みーちゃんの小さい手をギュッと握った。



「は…離しなさい。」


「離さない。」



いつもの俺じゃないくらいはっきりとした強い口調。


それに少し驚いたのか、みーちゃんの手の力が緩んだ。



「離さない。…もう振りほどかせたりしない。」


「す、角クン。。」



強がりみーちゃんじゃなくなった。


俺はそのまま、みーちゃんを自分の胸に引き寄せた。