俺はみーちゃんのほっぺを両手ではさみこんだ。


そして見つめたまま…俺は小さな声で…



「…好きだよ?みーちゃん。」



素直な気持ちを、伝えた。


赤くなるみーちゃんに、ちょっといぢわるしたくなって…



「また…抱き締めて、いい?」



そう言ったら、もっと赤くなっちゃった。


そんなみーちゃんが可愛くて、愛おしくて…



でも…



「…角クン。」


「ん?」


「離れなさい。ふざけてないで…」



さっきまで赤くなってたみーちゃんはどこにいったのか…


笑ってない、見たことないくらいの険しい顔のみーちゃんが、そう言って立ち上がった。


俺はびっくりして、みーちゃんが淡々と散らかったものを片付けている様子を見ていた。



何?


今の…みーちゃん?



「ちょっと待ってよ。」



保健室の窓際にある机へ行こうとしたみーちゃんの手を掴んだ。



だけど、



―――――パシッ



「もうすぐ昼休み終わるわよ。教室戻りなさい。」


「・・・」



それだけ言うと、みーちゃんは保健室を出ていってしまった。



それと同時に鳴るチャイム。


俺は振り払われた手をぎゅっと握りしめたまま、チャイムが鳴り終わるまで立ち尽くしていた。