一年生たちは、グランドの整備をしながら、亮太たちが通ると、大きな声で頭を下げながら挨拶をする。




今の亮太にとって、慕われることで、傷ついて傷だらけのささくれだった自尊心が一瞬でも居心地よかった。




「ブタ先今日くるかな？」
幸吉が言った。




幸吉は、亮太と背格好がよく似ており、よく見間違えられたりする。
顔は似ても似つかないが、後ろ姿はそっくりで、ましてや同じ服をきてたら、双子みたいで、区別がつかない。




部室まで行く距離は約300Mぐらいだがいつも異常に長く感じている。