「今もう5分前じゃん」亮太が言った。




「まじぃよな」幸吉は、舌打ちしながら言った。




「とりあえず、キャッチーボール始めようぜ」亮太が中嶋勝の顔を見ながら言った。




「そうしよ」中嶋勝は独り言のように言って一年生と二年生に声をかけた。




みんなが一斉にグランドに並んでキャッチボールをやり始めたと同時に、ライト方向の職員室からブタ先が出て来た。




みんながわざと大声を掛け合いながら続けている中、グランドに着いたブタ先は、中嶋勝を呼んだ。