私は旧校舎の玄関の廊下で後悔した。

『あぁ~もう何やってんの私!
ヤバイ人たたいちゃったし!!
もう馬鹿じゃないの~~!!!!!』
私は玄関の段差に腰を下ろして叫んでいた。



『何やってんだ?』
後ろを振り向くと京壱先輩が立っていた。
その後ろには7人の人がいてその一人の人は頬に手形を残していた。

『へっ!!あっあの・・・ごめんなさい~!!!!』
私は走ってその場から走り去ろうとした。

『待った!』
先輩の大きい手が私の腕をつかんでいた。

『ちょっと離してください!』
私は振りほどこうとブンブン振った。
その手はビクともしなかった。

『付き合うっていったよな~』
先輩は満面の笑みで私の腕を引いて歩き出した。
しかも真後ろにはさっき私がビンタした人がいるし・・・
かなり気まずい・・・

先輩はズンズンどこかに向かっていて
そこは
『駐輪場??』
私以外はバイクにまたがっていた。

『何やってんの?こっちに来いよ!』
手招きする先輩の方に近づいて言った。

『何処に行くんですか?』

『秘密!ほら!乗れよ!』
と言って私にヘルメットを軽く投げた先輩
私はこれ以上逆らわないように素直にヘルメットをかぶって
先輩の後ろにまたがった。
私は何処につかまっていいかわからずウロウロしていた。

『これで大丈夫だ・・・』
先輩は私の両腕を自分の腰にまわさせた。

そのときの先輩はヘルメット越しでもわかるくらい
すごく子供ぽい笑顔だった。

すごく


可愛い

と思った。