「…好きッ‥‥」
…!!
とっさに出た言葉は一番言いたかったことだけど、それは今言っちゃいけない言葉だった。
「ごめっ…」
ぎゅっ…
ぇ‥?
久しぶりに感じる慶汰の温かさ。
抱きしめて…
ずっと離さないで…?
「…ごめん。卒業まで待ってて…。」
卒業?
なんで?
「…えっ?卒業…?」
「うん。麗那、待てる…?」
待てる?なんて言われて待てないなんて言うはずはがない。
「…うん。」
あたしがそう言うと、慶汰はあたしを離した。
「じゃあ、卒業まで待っててな。」
「うん。」
理由も聞けないままに慶汰と離れてしまった。