真水に色んな抜け道を教えられた。スパルタだな。


「…っつーことで、美姫ちゃんの部屋に着くわけよ」


「ほほぉ」


OK、OK。ばっちしよ!これなら、大丈夫だな。


「隆幸、帰りましょう」


「えっ…あ、はい。じゃ、真水
。サンキュ」


美咲、俺は今夜お前の執事辞めるからよ。

俺は、美姫の執事になるからよ。

美咲についていくと、美姫がベンチに座っていた。


寂しそうにしている。
友紀は、嬉しそうに話している。


「美姫さん、ご機嫌よう」


「ご機嫌よう…」


美姫の隣を通り過ぎる時、俺は紙を渡した。見ろよな。


俺は、目で合図を送った。


美姫は、一瞬パッと嬉しそうな顔をした。馬鹿、そんな顔すんなよ。


紙には《今日、一人で部屋にいろ》


俺が迎えに行ってやる。