「おかあさん、ごめん駅まで送ってって」

昨日はドキドキして
なかなか寝れなくって
ついつい、寝坊してしまった…。

新しい制服
なかなか鏡の前から
動けなくなってる

女子校なんだから
学校で出会いなんて
きっとないケド、

でも でもね…
初日だから、
少しでもかわいくしていきたかったのに。

「優衣〜、早くしないと電車乗り遅れるわよ」

階段の下から
おかあさんの大きな声

「わかってるって」

髪の毛が少しはねてるのは気になるけど、
初日から遅刻するわけにはいかない。

勢いよく
玄関を飛び出した。

間にあうよね?
おかあさんに

「ありがとっ」

そういうと、改札口を目指して走り出した