「芹沢、料理作れたんだ…」
なんていうか、
意外だ。
普通人間ならどっかに欠陥があるはずなのに。
「料理できて悪いね。早く出てきなさい。じゃないと日下部たちに流すよ。あの写真。」
「―――!!!!?????やめてやめてやめてぇ!出ますいますぐでますからぁ!!!!!」
オレは慌ててドアのカギを開けて出た。
ドアの前にいたのはエリックと―
「なに?文句でも?」
「ノーコメントで。」
「紳士はノーコメントなんて言わないよジュニア。」
「もしかしてエリックの趣味?」
「いやべつに。興味があったから、着てもらっただけだよ。」
「なに?これいつもあなたが使っているやつじゃないの?」
「あのな、芹沢。オレは極めてノーマルだよ?だからな…
そんなフリフリがたくさん付いたビラビラエプロンなんて、来てないから。」
次の瞬間、エリック・ニュートン(32歳独身・桜翔大学医学部客員教授)が芹沢に1時間を超す説教をされたことは、言うまでもない。