「それで、エリックがどうしたの?」


「別になんでも…」



どうして私はこいつの真向かいで手作りのお菓子をかじりながら紅茶を飲んでいるんだろう。


海乃の泣き落としにまたもや引っ掛かった私はただの馬鹿なのかお人好しなのか。



「芹沢はなんでもないのに人の事バカなんていわないだろ。」


「うっ…」



どう言えってんだよ。


ISP細胞の実用化に貢献して下さいと言われました。なんて言える訳ないだろ!(←芹沢さんは怒りで口調が変になってます。気にしないで下さい。)



「あ、もしかしてISP細胞の実用化についての研究手伝えって言われた?」


「な、なんで知っているの!?」


「そりゃあ、芹沢が眠っている間エリックと話し合ったからね。どっかの研究室にねじこめないか。幸い芹沢は優秀だから。」


「程があるでしょ!ほどが!海乃は私を老けさせたい訳!?」


「まさか。芹沢のためだもーん。」



神様。


こいつを宇宙まで殴り飛ばせる腕力を私に下さい。