物音がして目を覚ました。

目の前の小窓が開き、食事と水らしきものが置かれた。

さっきよりも目が慣れたのかドアの隙間から洩れる光かな?

廊下の電気を消すとさっきみたいにまた、暗くなるのかな。

少しのどが渇いていたのでコップの水をのもうとしたが、この水が次はいつ手に入るのか? という疑問が頭をかすめ、

水には手がつけられなかった。


で、食べ物といっても、なんでしょうか?コレ。

お好み焼きを焼く前? みたいな。

残り物をつぶしてこねて、というものなのだろう。


やれやれ、


パクッ


モグッ


「味の忘れ物市やー」


ウーン…


どうやらここは初日に聞かされた反省房というところなのかな?

今の自分の状況が把握出来た瞬間に

涙が溢れそうになったが、

奥歯が砕けるほど目一杯に噛みしめて

溢れそうなものをこらえた。


その力で目が鋭く輝いた。


力ナ。の顔を思い出していた。