2週間後、私とおかあさんと妹と弟は新しい町に来た。
どうして、おとうさんがいないのかって?
おかあさんとおとうさんは、「離婚」したらしい。
おかあさんはもう疲れたって。
おかあさんは私がおとうさんに殴られるのを見てるのがもう耐えられないんだって。
おとうさんがいなくても、みんなでがんばって生きていこうね、って。
そして、私はというと。
はっきり言っておとうさんがいないことに安堵していた。
もう殴られない。
がんばって100点をとったテストを、「そのくらい当たり前だ!」って言われて破かれることもない。
私の足についたタバコの火傷の跡をつけられることもない。
なんて自由なんだろう!