「…梨乃。」 爽太は、明らかに驚いた顔をしていた。 …あたし、フられるんだろうな。 今頃爽太は心の中で大喜びのはず… 恋愛ゲームの勝者になったんだから。 賞金10万円だしね。 でもこれでいいんだ。 あたしは爽太が好き。 ちゃんと伝えられたんだから… 爽太はきっと、もうあたしを抱きしめてくれることもない。 キスしてくれることもない。 そう思うと涙が止まらなかった。